世界観と裏設定

 ジュッドが生息(?)しているのは、『カイン・ワールド』といって、私たちが住む日本のある『アベル・ワールド』とは対となり、異なる世界。

 この世界には、元々住んでいたカーネリアンと呼ばれる術が使える人々と、『アベル・ワールド』から様々な理由で流れ着いた異世界人『アベリオン』、少数の獣族、鳥族が生活していましたが、『アベル・ワールド』とは別の世界の者達(いわゆる妖魔達)の侵略が始まり、『第一次妖魔大戦』と呼ばれる大きな戦いで鳥族は滅亡してしまいます。

 鳥族の遺伝子は劣性ですが、ごく稀に、人間と鳥族との間に生まれた子供の子孫達に、翼を持つ者があらわれはじめました。

 詳しくは、こちらを参照してください(時期がちょっと違いますが、基本的には一緒デス)。

 この者たち……いわゆる半鳥族は鳥族と比べて翼が小さく、飛べないので、『アベル・ワールド』の言葉をとってアプサラス(天女)と呼ばれています。

 ジュッドもその一人で、彼は『第一次妖魔大戦』より約100年後、『第三次妖魔大戦』勃発の年に生を受け、その時に魔の巣窟となり、混沌の大地と呼ばれる事となる北の帝国『アリストリアル』と、対戦後に建国され、復興の象徴となる中央帝国『クシアラータ』、独自の文化を築き上げ、他国とほとんど交わる事の無かった西の帝国『トルクメキア』の以上三国の国境があやふやになっている地域……いわゆる『無国籍地帯』と呼ばれる地で成長し、オアシスでしか草木が育たず、農作業のできない過酷な大地の主な産業……『傭兵』の一人として成長します。



以下は、『なきにしもあらず』的な裏設定になってきた、ジュッドの出生話。

(見たくない人は、そのまま閉じてください。)











































 ジュッドの両親は不明です。彼も知りません。

 しかし、一応、彼等が知らないだけで、『母親が誰か』という事は決めてあります。

 その人物は『カイン・ワールド』の機械技術を一気に進めた、アリストテレスとエジソンとレオナルド・ダ・ヴィンチを足したような人物。

 そう、ジュッドの敬愛する、ラディアータ皇女、ユイことユーロイバースト=ジェシカ=イェン=ラジスティア。

 一応彼女(実は両性具有なんだが(笑))が、ジュッドの母親です。

 彼の翼の銀灰色は、鳥族の族長一族に稀にあらわれる毛色です。

 ユイの祖母にあたる人物が、『最後の鳥族』と言われ、銀灰色の翼を持つ女性だった……ということ。

 彼女の血が、曾孫にあたるジュッドに色濃くあらわれた……というところまでは一応今でも有効な彼の設定です。

(『神龍』の中で、『イリスとジュッドがよく似ている』という表現をしたのですが、それはこの伏線デス。……従兄弟なんだから似てるでしょう。)

 しかし、彼の父親に関しては、今ではかなりあやふやになってきていました……が、ついに決定。

 本来は……ユーロイバーストと彼女の姉である悲劇の皇女ミーレイバースト……彼女達二人と同時に生を受けた皇子、リューネイバーストがジュッドの父親候補でした。

 が、しかし、『近親相姦』ネタは別の話でやったので続けると面白くないし、いざ彼等の話を書いてみると、もう、リューが三つ子の姉と妹にこき使われ、ボコされ、しごかれる始末。

 性欲がまったくないユイが子供を産むには、もっと精神的に強い人でないとダメっぽいデス(他の人には強いんですけどね〜リュー君)。

 ……てなワケで、ジュッドの父親は、今のとこ、不明の方向……だったのですが、『墓標』で書いた通り、今ではコウガが父親という事になってます(爆。

 ともかく、ジュッド君はユイの乳兄弟(姉妹?)であるキサト=ラグルーシュという女性と、その夫であり初代『ナイトメア』(←シリーズに必ず出てくる義賊の名前)の頭領であった、傭兵バドラッド=カーン氏に引き取られ、無国籍地帯の砂漠で強く成長し、『砂漠の鷹』という通り名をを持つ凄腕の傭兵となります。

 ……ジュッドと彼女達の実子、エディフィス=カーン君とのいきさつは『神龍狂想曲』を参照クダサイ。